2012年7月13日金曜日

オーケストラハモン

昨年2月に共演いただいたオーケストラハモンが、来る8月に定期演奏会を開催されます。そのチラシの裏面のメッセージに、合唱隊との共演の様子を掲載していただけました。

ありがとうございました!!
チラシ裏面




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 昨年2011年の2月の本番に向けて、当団ハモンがマーラーの交響曲第三番に取り組んだシーズンの事。
小学生から一部中学生の子供達が登場する児童合唱団との共演シーンがあったのですが、彼ら彼女らが行う平素の練習風景たるや、凄いの一言。「音楽は歌う事」とするならば、彼らはかなり高次元な音楽を「歌って」いる。(※1)

 ・このフレーズはココに向かって歌って!
 ・歌詞の意味を考えてココに力を込めて!
 ・お客様に気持ちよく聞こえるために、ココの音程は少し音程を高めにとって!

 などなど、我々器楽中心に活動する人間顔負けの高次な音楽的指導のもとに「歌って」いる。もう一度言うが、小学生達が、である。日頃、楽譜上の音譜を追いかけて四苦八苦している齢30半ばの僕は、ただ情けないの一言。曲に合わせて表情(音楽的な表情と顔の表情の両方)をつけたり、皆で合わせて踊ったりしながら歌う彼らには脱帽である。更に素晴らしい事には、彼らがいたって自主的且つ自然に、練習後にミーティングを開催し、事務連絡に始まって、諸々の練習の反省から、短いスカートは駄目とか、レギンス履くならこのタイプとか、なんと姿格好の駄目出しまでしている。そのミーティングには一部を除き大人はいない。(※2)因みに僕はレギンスという言葉を覚えたのは割と最近である。彼らの日常の練習風景を目の当たりにし、残念ながら自分はまだまだ音楽的にも、運営能力的にも彼らに遠く及ばず不勉強であり力不足であると思う。既にあの子供達ほどの柔軟性や吸収力は無いにしても、音楽的高みを追求する為にもっと出来る事があるはず。演奏時間100分を超えるマーラーの本番を終えた後、彼ら一同が僕のところに押し寄せて来て、まぁとてもよく張る大きな声で「ありがとうございました!」「お世話になりました!」と連呼され、おじさんはもうタジタジ。彼らに御礼を返した後、見送りながら思うことは、音楽的な感慨よりも我々ハモンのメンバーは彼らの代表にきちんと挨拶しただろうか?失礼は無かっただろうか?飲み会にいそいそと足を運んでいないだろうかなどと心配する始末…。まさしく、世代を超えた音楽の共有は、言うのは易しくとも、CDを聞くだけでは不可能で、ただ弾く(吹く、歌う)だけでも困難で、互いのより前向きであろうとする音楽の姿勢(ここ重要)やその心が触れ合ってこそ、と思う。心がクローズしては音楽を共有出来ない。彼らの直球ストレート的な礼儀正しさの向こうに、音楽に対する厳しさを透かし見て、30半ばのオジサンは先ず背筋を少し伸ばしてみることにした。
 さてさて、今回演奏会は、チェリスト遠藤真理さんをお迎えしての演奏会となります。当団創立14年目にして初めてのコンチェルト形式のプログラム。終演後胸を張って遠藤さんに「お疲れ様でした!!」と言えるように襟を正し、いざ難曲&名曲「ドン・キホーテ」に取り組みます。乞うご期待。
 
オーケストラハモン
代表 山野上 二郎


(※1)練習に伺った時に児童合唱団が練習していた歌は、ヨハンシュトラウス「こうもり」より乾杯の歌であり、「さっか~ず~き~をあっげっよー!」「乾杯!乾杯!乾杯!」というフレーズの特訓中でした。リアルに杯を上げて乾杯している我々よりも、遥かに歌い方が音楽的だよ、トララララララー♪

(※2)彼らの本番に至るプロセスの中で、ママさんパパさん達の強力なステージマネジメントシステムのパワーが働いている事も加えておきます。(東京荒川少年少女合唱隊のみなさま、ありがとうございました)
 

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